『随 想 録』
理 事 長
木下 外治
平成24年も残りわずか、今年一年を振り返り思い感じたことを書き出してみました。
先の第46回衆議院選挙では自民党が480議席中で294議席獲得し大勝利・・でも投票率は59.32%で最悪とか、しかも比例区の得票率は21%で前回惨敗した時よりも悪いとか・・
3月17日に「石川県弓道連盟定期理事会」で役員改選があり「理事長」を拝命いたしました。
今まで自分の目の前のことばかりをしてた者にとって、会員皆さんの目となり、耳となり、手足となって動くことは中々難しく正しく伝えられたか、確認モレはないか等疑心暗鬼の世界でした。全弓連、県体協、北信越連合会、北陸連合会、新聞社等々対応したことの無い分野で悪戦苦闘の対応でした。で付いたあだ名がミスッター木下・・
完璧に処置できたことは一度もなかったのではと反省しています。
4月から7ヶ月余り水橋会長や役員の方々からの手助けを始め会員の皆さんの応援をいただきよれよれながらも新しい年を迎えられそうです。改めて皆様に感謝致します。
平成25年は今年よりも「前進する、向上する、親睦を図る」ためにはを何をすべきか、何を一番に考え、何を一番に行動すべきか・・これからも皆様からの叱咤激励とご協力
をお願いします。
もう12年も前に受けた講習会でメモしたことをこれからも肝に銘じ、自分自身が「弓道」を通し進むべき道を捜していきたいと思います。
※平成12年5月27〜28日、長野県飯山市で受けた「伝達講習会」でのメモです。
物を計るには「原器」がある。長さを測るには、「メートル原器」。重さを量るには、「グラム原器」があり、時を計るにもグリニッジ天文台の「絶対時間」があり、日本においては明石天文台の「日本標準時」がもっとも正確な時を計るものとして確立されている。
私たちが今持っている時計は全てまがい物で単なる目安でしかないこのようにそれぞれの事柄について、何が正しいか、何が基準になるかという事のためには絶対的な基準「原器」が必要となる。
では、「弓道」においてのそれは何であろうか。「弓道教本」が「原器」となるものであることは疑う余地もない。だが、その解釈としたら長さや、重さ、時を知る事より曖昧で捕らえどころが無く誰もが皆一様に納得できるものでない。
これは全員が周知のことでしょう。
「真・善・美」という抽象的な表現であるためややもすると自己中心的となり自分の殻を作り易く、「自分の尺度」で判断し、「的中」すれば全て良しという世界へ入り込んでしまう。
お互いに切磋琢磨し、「自分の持っている尺度」がどれだけ「弓道の原器」と違いがあるか、又それを自覚できるかが大きな問題だと思います。自覚する事ができればより正しい事に近ずける事はさして難しい事ではない。
そのためにも、講習会や、研修会に進んで参加し「自分の殻を破る」努力が必要です。
「的中」は、「技」が習熟すれば付いてきますが、自分の精神を進歩させるためには、けっして過去を振り返ることなく、「弓道の原器」に対して、一歩でも近ずくために「自殻打破」し、修練を日々積み重ねることしかないのでしょう。
来たる新しい年平成25年も会員の皆様にとってより良い年となりますようご祈願します。
(H24.12.18)