〇第12回全国中学生弓道大会参加中学生の感想




『全国大会を終えて』

羽咋市立羽咋中学校弓道部 主将 3年
山本 景太(男子団体の部 出場)


 息を整え,射場に一歩踏み出した。「石川県代表になったからには,必ず良い結果を残さなければならない,悔いの残らないように弓を引く。そして必ず決勝トーナメントに進出する。」ずっとそう思い続けてきたのに,自分の的に向かった時,僕の心は不思議と静かだった。全国大会の練習が本格的に始まったのは八月。ほとんど毎日,三人で一生懸命練習した。練習するうちに,「この努力を無駄にしたくない。そして,引退していった部活動のみんなの分まで頑張りたい。」そういう思いが体の中から沸き出てきた。
 予選が始まった。1本目と2本目はうまく肩が入らず的中できなかったが,3本目,4本目はうまく入り,的中できた。予選2回目を終え,決勝トーナメント進出をかけた射詰となった。前の二人が外した時も,最後まであきらめてはいけないと思い,なんとか決勝トーナメントに駒を進めることができた。決勝トーナメントでは相手も強敵で,1回戦で負けてしまった。しかし,三人で気持ちを一つにして的に向かった三日間だった。
 僕の短い夏が終わった。終わってみれば,もっと練習できたのではないかという思いはある。しかし,僕は,僕なりの充実感をもって,三年間使った弓を後輩に引き継いだ。  あと半年の中学校生活。弓道で学んだ心を忘れずに,毎日を過ごしていきたい。四月からの目標は決まっている。それは,インターハイ出場だ。



『憧れの舞台』

かほく市立宇ノ気中学校弓道部 主将 3年
小村 那智 (女子団体の部・個人の部 出場)


 宇ノ気中学校女子弓道部は、昨年に引き続いての全国大会出場を目標に、日々の練習に取り組んできました。県大会では36射19中、2位との差は4本もありました。県大会が終わった後は、優勝したのだという実感があまりなく、次は全国大会なのだという思いしかありませんでした。
 それから全中の練習が始まりました。個人は制限時間がありませんが、団体は7分30秒という時間の中で射を行わなければいけませんでした。最初の方は1分以上時間が余っていたけれど、だんだん慣れてくると残り10秒までもってくることができました。
 大会初日は環境の変化に慣れなくて、的に中てることが困難でした。憧れの舞台でもあり、晴れ晴れとした周りの雰囲気に飲み込まれ、緊張するばかりでした。その中でいつも通りの射をすれば大丈夫と自分に言い聞かせ的に向かいました。けれども結果は、団体は予選落ち、私個人は決勝進出者11人に入りはしたものの、8位内入賞には及ばず、とても悔しい終わり方でした。「私達のなにがダメだったのだろう、 まだまだ練習をすればよかった。」とも思いました。 しかし、学ぶことがたくさんありました。 それは仲間の大切さ、一本の重み、そして感謝の心でした。全国の舞台で戦えたのは多くの人の支えがあったからこそだと思います。決して自分たちの力だけではできませんでした。それと同時に全国の舞台で結果を残せた人達はすごいと思いました。
 全国大会に出場できたことに誇りをもち、学んだことを高校でも活かせるようにこれからも頑張りたいと思います。



『全国大会に出場して』

石川県立金沢錦丘中学校弓道部 2年
杉本 悠斗(男子個人の部 出場)


 今回の全国大会では結果は残念でしたが、この大会を通して、思ったことがあります
。それは、弓道を始めて良かったということです。弓道という競技が自分に合っていたから、ここまで来ることができたと思います。来年の目標ができました。来年こそは、もっと成長した自分で、全国大会に挑みたいです。日々の稽古を頑張りたいです。