「広報部長を退任するにあたって」


H30.3.31
黒川 正道

 平成24年度から6年間広報部長をやらせて頂きました。本日をもって退任いたします。ご協力・ご支援ありがとうございました。

弓道も未だに下手な私が、県連の専門部長に何故と思って、依頼があった時にいろんな経緯もからみ、辞退しましたが、少しばかりのパソコンスキルとホームページ作成スキルがあったことにより、そのスキルをご活用頂いたのだと思っております。
また、開設当初から主導させていただいていたホームページに加え、従来は別々の方がやっておられた、全弓連機関誌「弓道」への投稿、「弓道石川」の編集と合わせ全て私が中心にやることになり、広報部員の皆さんの絶大なるご支援の下、投稿・編集作業とともに改善にも取り組んでまいりました。

 まずは経験のないことをやらせて頂くにあたり、広報活動の重要性を鑑み、「弓道」誌投稿記事と「弓道石川」は、常任理事会メンバーによる事前チェックの仕組みを確立するところからスタートしました。これにより、広報部あるいは、広報部長としてではなく、常任理事全体で事前承認された記事にすることができ、記事に責任の持てる人が編集しなければならなかった従来の状況から、あまり県連弓道全体の状況が分かっていない私でも編集・作成できるようになり、何度か記事の差し替え、訂正がなされ、その機能を発揮してきました。

 もとより広報部は、県弓連専門部の中でも最も人気のない部で、任期中、希望して入部していただいた方はおらず、副部長の道越さん・長田さんが皆さんに声をかけていただき、入部していただいた方々に1年間育成期間としてホームページ作成スキルを伝授し、その後、活躍していただいてきたのが実態です。このスキル伝授方法は長田さんを中心に考案していただき、現在も太田さんに引き継がれて、継続的に活用されています。このような育成の仕組みを持つ体制も、おそらくわが県だけではないかと思います。
全弓連の改革要綱にも「地連・地連支部における HP 開設の義務化」「「弓道」誌の充実 (@)内容の改善 (A)PDF 化、電子書籍化」と明記されているように今後、ホームページによる広報活動あるいは、電子書籍化が促進される方向と思いますが、全国的にはホームページスキルの確保ができないことでホームページの立ち上げ・継続が難しい状況のようで開設は半数以下の県連にとどまっていることを考えると、この育成の仕組みはとても重要なことだと思っています。これからもHPスキル取得に関心のある方の参画を是非お願いいたします。

 この6年間、色んな意見を部会やメールで交換しながら、日ごろの貴重な時間を提供していただき、企画提案してきたことで、結果として全国の弓道連盟では一番更新回数の多い(年間300件超=他県の最も多いところの約3倍)ホームページになりました。1日当たりの平均アクセス数も平成23年度には約65回だったものが平成28年度には約200回と約3倍に増えました。紆余曲折はありましたが、企画提案により、投稿が増え、更新数が増え、巡り巡ってアクセス数が増加したと思っています。これは役員・会員の皆様のご協力のお陰と感謝いたしております。
一方で、昨年度、部員全体の年間のホームページ関係の延べ稼働時間を調査した結果、1000時間にもなっていることが分かりました。継続性を考えると、内容の取捨選択をして稼働時間の軽減も図っていかなければならない、と考え始めました。
ホームページの骨格が充実したことにより、従来は広報部から資料提出依頼や投稿依頼をさせていただいてきましたが、評議員会でご承認を経て、平成29年度からホームページの各ページに管理責任者を表示させていただき、広報部からの依頼をほとんどなくしました。従来からもそのページの内容については提供元が責任を持っていただいていたことには変わりはありませんが、より積極的に管理責任者が各ページの充実に取り組んでいただく形となりました。このこともホームページのあるべき姿に前進したと思っています。

 また、「弓道石川」もホームページの充実に伴い、ホームページの内容をピックアップして編集することにしたことで記事も増え、ページ数も増えましたが、ネット世界の発展に伴い確実にその位置づけは変わって来たと感じていました。
平成25年度末に実施したアンケートをトリガーに平成27年度に提案させていただいた「弓道石川」の改革提案は、折衷案を含め残念ながら却下され従前のままとなり、編集方針の思いが幹部の皆様とずれているのを感じ、編集人交代のお願いをして、平成28年11月発行のNo102号をもって交代させていただきました。先般の常任理事会において"広報の柱は今までも「弓道石川」、これからも「弓道石川」"との方針だと伺うに至り、これからはホームページがベースだと思っていた広報に対する考え方にスタートから大きな相違があったことに気付きました。非力ではありましたが、それなりの思いを持って、色々改善提案をさせて頂き、やると決めたら実現に向けかなり強引な広報部長でもありましたので、ひんしゅくを買っていたに違いありません。その点は、方針を勘違いしていたとはいえ、申し訳なく思っております。ただ、ちょっと先走った提案だったかもしれませんが、「弓道石川」がHP記事のほぼコピーであるという現状と、ネット社会の今日、その方向性は今後、確実に変わっていくのではないでしょうか。

 人気のない要因に、広報部へ入ると記事作成にかかわらなければならないと言うイメージもありました。これも、広報部長を引受ける際に、"広報部員は記事作成をしなくて良い"と水橋会長に確認させていただいていましたので、いわゆる広報部員=新聞記者的なイメージの払しょくにも事ある毎にPRしてきました。そのイメージがある限り、今後も広報部は部員のなり手のないことは確実と感じています。記事は、広く役員・会員の皆さんから頂いて、広報部は黒子に徹すると言うのが、これからも広報体制の維持・継続のためのあるべき姿だと思っています。

 また、広報部は直接弓道に関することを扱うことがないために、所属しても弓道が上達する訳ではありません。そのことも、人気のない遠因になっていると部会で話し合って、「広報部会実技編」という、相互研修会を平成25年から年に一度程度開催し始めました。これは、動画を頭上から撮ったり、高速度撮影をしたり、みんなで一人の人の射をいろんな角度から徹底的に見てアドバイスしあったり、体配も審査を意識してかなり厳しい指摘もしながら実践研修する相互研修的なもので、何人かの人が昇段・昇格したことで、一助になったかも知れません。

 以上、この6年間の振り返りと、感じてきたことを述べました。
今後、当面は一広報部員として開設以来16年にわたり携わってきたホームページの継承について考えていかなければならないと思っています。これまでやり過ぎたかも知れない部分を含め、更にご意見をおききしながら新規企画を含め発展的取捨選択を進め、細部のスキル移管を含め微力ながら務めさせていただこうと思っております。

 おわりに、今後とも、新部長のもと、会員の皆様の広報部への参画や、投稿等のご協力をお願いして、退任のご挨拶といたします。
ありがとうございました。