『内灘町弓道協会の紹介』
内灘町弓道協会1.沿革
理事長 蔵本 修司
弓道皆無の地だった内灘町に弓道が芽生えたのは、アカシア団地が造成された当時、県連の有力会員であった松本昭三・川渕文雄両氏が移住されたことによります。
昭和52年(1977年)5月、内灘町の体育館・武道館に隣接して弓道場が建設されると同時に、「弓道の普及・振興することにより、町民相互の親睦を図り、町民体位の向上、豊かな人格形成と社会文化の発展に寄与する」との目的で弓道協会が設立されました。
協会設立後 今日まで、その目的達成のために弓道教室の開催や、内灘中学校弓道部の指導、町内諸行事での弓道のPR活動などを行う一方、各種研修会・講習会を積極的に開催、県民体育大会を始めとする県内外の各種大会へ参加するなどして会員の資質向上を図っています。
また、河北郡市弓道連合会との連携活動や、設立当時から続く伝統の冬季錬成「千射会」などを通して日々の修練に励んでいます。
このような日々の活動が評価され、県連の「優良団体表彰」を始めとし、平成元年(1989年)10月には県連加盟団体として初めて「社会体育優良団体」の県知事表彰を受章、さらに平成15年(2003年)10月には文部科学大臣「社会体育優良団体」表彰を受章いたしました。
これら数々の受章の陰には協会設立育成に携わられた、松本昭三・川渕文夫両氏、第1回弓道教室修了生の長谷川優氏の熱い想いと、町当局・町体協・金沢北山道場関係者のご協力で今日の礎を築いて頂いた賜物であり、この想いを忘れることなく会員一同、一丸と成って更なる前進を続ける所存です。
2.現状
当協会は設立当初以来、協会の目的精神を意識しながら、初心者弓道教室や競技力向上の講習会等の開催を通じて指導者育成や選手育成に務めています。
県民体育大会・ゆうりん(ねんりん)ピック・河北郡市弓道大会・県内各種競技大会へ参加し、町総合体育大会や射初会等の協会の行事は、協会員と中学校弓道部の親睦を図りながら明るく楽しく活動しています。
発足当初5名でスタートした協会も、先人達や関係者のご尽力、会員一同の日々の努力の結果、令和3年度(2021年度)の当初登録協会員数は46名(内県連登録31名)を数えるまでになっています。
3.活動状況
令和2年度(2020年度)は新型コロナウイルス感染症のため、ほとんどの行事を中止せざるを得ませんでした。本年度は例年同様の活動を計画しており、新年の「射初会」から始まり12月の弓道場大掃除を以って年間の諸行事が終了します。
12月〜2月末に行われる「千射会」の目的は、千本の矢を射る事で、体配の修練、射法・射技の研修、体力・精神力の鍛錬を行います。この修練がその年に行われる各種競技会の成績に大きな影響を与えます。
普及・振興活動として、毎年5月上旬から6月下旬に「初心者弓道教室」を開催し、教室終了後協会員として残る方にはフォローアップ講座を実施して会員増加に努めています。
また、中学校弓道部の指導には顧問からの要請により週2回〜3回公認指導員を派遣し、指導に当たっています。
活動場所:内灘町弓道場
道場の使用時間
月〜金曜日:日中:午前9時〜午後3時 夜間:午後6時〜9時30分
土曜日 :午後1時〜9時30分
日曜・祝日:午前9時〜午後6時
休館日 :年末年始
主な年間行事予定
1月:射初会/総会・新年会
2月:千射会の終了
5月:弓道教室の開講(全15回)
6月:内灘町総合体育大会/再伝達講習会/河北郡市体育祭弓道競技大会/弓道教室閉講
8月:石川県民体育大会
9月:内灘町弓道場開設記念小的大会/講習会
11月:河北郡市弓道選手権大会
12月:千射会の開始、弓道場大掃除(内灘町公共施設一斉清掃日に共催)
4.役員
会 長:松川 衞
副会長 :江丸 格・松本 勝
理事長 :蔵本 修司
理事会計:粟倉 恵子
事務局長:岩上 涼一
理 事:松木登美子・川崎 由美・太田 武志・小谷 義雄
監 事:上前 善之・敷村 秀一
会員数 :男子21名、女子25名
5.今後の展望
日本全体の少子高齢化やスポーツの多様化の影響、中学校から高校・大学と進学、卒業して地元に就職したくても働く職場がなく、やむを得ず転出する方が多いことなどもあり、比較的人口減少の少ないと言われる内灘町に於いても、他のスポーツと同様 若い方々の参加が少なくなっています。
最近10年程の傾向としては、平均年齢は上昇傾向にあるものの会員数は微増傾向にあります。これは初心者弓道教室の開催と教室終了後のフォローアップ講座の効果が出ているように思われます。
また、会員数増加の取り組みとして「町体協」やスポーツクラブ「プラッツうちなだ」の広報活動等で協力を得ながら、底辺拡大のために若者への「弓道教室」への参加、経験者に対する「町総合体育大会」への参加・復帰を地道に呼び掛けています。
【弓道場の入口】
【射場】
【的場】
(R3.4.7UP)
今年も恒例の「内灘町弓道初心者教室」が始まりました。
一昨年はコロナ禍の影響で中止、去年は秋にずらしての開催でしたので、例年通りの5月開講となった今年は、弓を引くのにちょうど良い季節と相まって、受講生も指導役の協会員も、フレッシュな気持ちで臨んでいます。
今年の受講生は6人。女性5人・男性1人で、うち弓道経験者が2人。20歳から50歳までと、顔ぶれも豊かです。
教室は全15回の半分ほどを終えました。
初めは徒手やゴム弓での射法八節の繰り返しで、せっかく来たのに物足りないのではないかと毎年心配しますが、これをしないことには次のステップに進めません。
受講生は「楽しいです!」と笑顔で大人の対応をしてくれます。
そして、弓での素引きを経て、5回目からは巻藁が登場。
弓道らしくなってきましたが、ここで途端に難易度が上がります。
普段の生活ではあまり使わない部位の筋肉をフル活用しなければいけないため、
「手先の力を極力抜いて、肩を下ろして、胸を開くように。両拳は平行に、脇の下の筋肉を使って…」
などと、初心者には多すぎる情報量を詰め込んで教えようとしてますが、
言ってる自分もちゃんと出来ているのか怪しいものです。
それでも中には、初めてなのに安定した会を見せる人もいれば、体が傾きがちだった人も、アドバイスしているうちに縦横十文字が整ってきたりと、見る見るうちに上達していくので、的前に立つ姿を見るのが今から楽しみです。
弓道教室は、6月末の最終15回目に、
各々一手坐射を披露するのが目標となっています。